と、言う。と、言う。

うつ患いの、籠りがち書生 ということで

壁に耳

私はボロボロの壁を持って走っている。 ざあざあ降りだなんて構わない。息が切れる。構やしない。 靴は泥水を踏んでは跳ねて汚れ切っている。 走らねばならない。走らねばならない。 高校の友達の悩みも、幼稚園の先生へのプレゼントも、 おばあちゃんの腰痛…

世界を落ちる

老いた蝙蝠は考えていた。 死の間際、己のいきつく先を。 産まれてこの方、落ちたことが無い。それは蝙蝠たちにとって死を意味するからだ。 足を怪我したりなどしたら一巻の終わりである。 世界の底へ落ちて帰って来たものは居ない。 世界というものは、天の…

漢字検定準1級を取り、そこから1級を目指すということ

本記事は私の体験談である。 一部分を有料とし、どれほどの需要があるかテストしてみたかったので、 世の中の人であまり体験者が居ないであろう、「漢字検定準1級」保持という体験を売ってみようと思う。 初めに書いておくと、この検定の合格への道は様々で…

朝山と蓬莱飾

あさ-やま[朝山] ①朝、見る山。朝の景色の変化する山影。 ②(高知地方で)蓬莱飾(ほうらいかざり)のこと。 ほうらい[蓬莱] ①[史記秦始皇本紀]三神山の一。中国の伝説で、東海中にあって仙人が住み、不老不死の地とされる霊山。蓬莱山。蓬莱島。よもぎがし…

あさもよし、あさもよい・あさもよひ 麻裳よし、朝催い

あさ-も[麻裳] 麻布で作った裳。 ー-よいヨヒ〘枕〙 (「あさもよし」の誤解から生じた語)「麻裳よし」に同じ。今鏡「ー紀の関守が手束弓」 ー-よし[麻裳よし]〘枕〙 (紀伊国からよい麻を産出したので)「き(紀・城)」にかかる。 広辞苑 第四版 より 「…

蔵玉集 朝見草から月見草、藻塩草へと

あさみ-ぐさ[朝見草] 松の異称。蔵玉集「夜にあまるつきをや山の―」 広辞苑 第四版 より ふと気になる。蔵玉集とは何だ? 典拠が気になる事はあまりない。どういった時代に用いられたか、文の中の言葉の古さから類推することはあれど、典拠自体を気にするこ…

手持ちの辞書

このブログでは、私が辞書を読み進めてゆく間に見つけた面白い項目を挙げてゆく方針だが、 その辞書について一つ、列挙してみようと思う。 広辞苑 第四版 今1番HOTな辞書。私の中でHOTな辞書。よろしく頼むぞ。 大辞泉 第一版 カラーで読んでいて楽しいぞ。 …

浅羽鳥 朝顔

あさは-どり[浅羽鳥] ホトトギスの異称。 広辞苑 第四版 より ホトトギスほど異称のイメージの強い鳥もあるまい。 Wikipediaにはホトトギスのページに別名の項が設けられ、列挙されていた。 因みに、そこに「あさはどり」は載っていなかった。どれほどだ、ホ…

姓氏の一

あいかわ[鮎川] 姓氏の一。 ー-よしすけ[鮎川義介] 実業家。山口県生れ。東大卒。~(略)~(一八八〇 一九六七) 広辞苑 第四版 より 日本の人物の名字は、まず簡潔に「姓氏の一。」と書かれ、 次いで著名な人物が並んで記載される。 多ければ古今東西にわた…

あさぎみず

あさぎ-みず‥ミヅ (東北地方で)暖流。黒潮(くろしお)。 広辞苑 第四版 より 実に簡素な説明だ。方言の説明は得てしてこうなのだ。 私は自身の知識欲を満たさんが為に、ひたすらに辞書を読んでは書き、読んでは書き、 を繰り返しているが、中途半端に得てし…

と、言う。と、言う。

あさ-かぜ[朝風] ①朝吹く風。~ ②[動]ハヤブサの異称。 広辞苑 第四版 より 第四版である。第七版は困窮時に売ってしまって手元には無い。 ¥1,000はしてくれたと記憶する。 さて、朝風がハヤブサを指すという話題であるが、 これ以上でも以下でも無い。 こ…