蔵玉集 朝見草から月見草、藻塩草へと
あさみ-ぐさ[朝見草]
松の異称。蔵玉集「夜にあまるつきをや山の―」
広辞苑 第四版 より
ふと気になる。蔵玉集とは何だ?
典拠が気になる事はあまりない。どういった時代に用いられたか、文の中の言葉の古さから類推することはあれど、典拠自体を気にすることはあまりなかった。
これは気まぐれであった。
ぞうぎょくしゅうザウ‥シフ[蔵玉集]
歌集。一巻。二条良基撰と伝える。草木・月の異名などの和歌を集めたもの。類書に「莫伝抄」がある。蔵玉和歌集。
広辞苑 第四版 より
何ということだ。少し調べると、私の気にするところの異名をずらり並べて、その語を含める和歌を集めた歌集だというではないか。
類書まであるとは・・・
何から出でた言葉であるか、もっと気にすべきかもしれない。
つき-み[月見]
(略)
ー-ぐさ[月見草]
①「つきみそう」に同じ。
②萩の異称。(藻塩草)
広辞苑 第四版 より
何となく「つきみそう」を調べんとすると、「つきみぐさ」に出会った。
萩の異称も気になるが、「藻塩草」??藻塩をとる、あれがどうしたって?
も-しお‥シホ[藻塩]
(略)
ー-ぐさ[藻塩草]
①藻塩をとる材料にする海藻。アマモの類。(略)
②随筆・筆記類の異称。
広辞苑 第四版 より
なるほど、「随筆」に「筆記類」、それらに「つきみぐさ」は「萩」の異称なりなんなりと書かれていたのを、広辞苑が収録したと。
やっとつかめた。
それにしても、頁から頁へとわたり全容を把握することはやはり楽しい。
図らずも、「朝見草」から「月見草」、「藻塩草」へと、綺麗につながったので、
こうして記事として紹介したいと思う。
中々面白い旅だった。